ぶれ

先ほど「グラつかない柵を教師が創るべき」と書いた。
しかし、若い教師がそう簡単に強固な柵を設けることはできない。


教えるべきか?任せるべきか?
見守るべきか?一旦止めるべきか?
進むべきか?立ち止まるべきか?戻るべきか?……


私達の感情は常に揺れ動いている・
私達は生きている限りぶれ続けるもの。
まったくぶれないなんて無理なのだ。
しかし、年を重ねていくうちに気づいたことがある。
それは、年々ぶれ幅は少しずつ減っているということ。



自分を振り子に例えるとわかりやすい。
振り子のおもりが「自分の考え」
振り子の揺れ幅が「自分の考えのブレ」とする。

ひもが長ければ長いほど振り子は大きく揺れる。
しかし、ひもが短ければ短いほど振り子の揺れは少ない。



ひもの長さによってブレ幅は決まる。
我々教師はこのひもの長さを縮めていく努力が必要なのだ。


では、このひもの長さを決めるのは何か?


それは「自分がどれだけ真剣に向き合い、考えたか」であると思う。


「経験」も大切かもしれない。
しかし、ひもの長さは決して「経験」だけでは決まらない。
経験をしても何も考えなければまったく無意味なのだ。

我々の振り子は揺れ続ける。考えがぶれるのは当然。
しかし、ぶれた時をチャンスにしてひもを縮めていくことはできるはずだ。

そう考えると自分を肯定的に見れるようになる。
ぶれた時をチャンスととらえられるようになる。


はじめから強固な柵はできない。柵は補強していくものなのだ。


学び合いは子ども達をチームにしていく。
チームにしていくためには子ども達が目的を持たねばならない。
そのためには教師が目的を見据え、
常に子ども達にそれを語り続けなければならないだろう。

目的とは一番先にあるもの。
これを見据えることは容易ではない。
だからこそ。しくじる。ぶれる。若ければ若いほど。
しかし、そこに考えるきっかけがある。
振り子のひもを縮めるためのヒントは常に身の回りにある。