引っ張り上げる教師 押し上げる教師

今年一年生を担任していて気づいたこと。
それは「子どもを成長させる方法には2つのタイプがある」ということ。



1つ目は「引っ張り上げる」タイプ
2つ目は「押しあげる」タイプ




「引っ張り上げる」タイプの教師は「ここまでこい!」とひたすら信じて待つ。
目指すべき場所をしっかりと定め、固く信念を貫く。



「押しあげる」タイプの教師は、子どもたちの目線にまでおりていく。
そして優しく声をかけ、上へ上へと押し上げていく。



「引っ張り上げる」タイプの教師は「剛」。
「押し上げる」タイプの教師は「柔」。


子どもたちの年齢が下がれば下がるほど「押し上げる」スタンスが大切となる。
年齢が上がるほど「引っ張り上げる」スタンスが大切となる。
「どちらが大切」という二項対立ではない。
「どちらも大切」なのだ。



しかし、きをつけねばならない。
固さは時には「押し付け」になる。
柔らかさは時に「甘さ」になる。



ということは・・・。
子どもたちを伸ばすためには教師が「剛」と「柔」のバランスをいかにとるかが大切だ。
普通はそう考えるかもしれない。



しかし、それは違う。
「剛」と「柔」のバランスを取るのではない。
バランスを取るのではなく「融合」するのだ。



教師が信念を固く貫き通し、それに子どもたちが応える。
その成長に対して本気で認め励ますこと。
それが「剛」の中の「柔」。



優しく励まし、押し上げながらも目指すべき場所は見失わない。
決してあきらることなく優しさで包み込んで、
何度も何度も挑戦する。挑戦させる。
これが「柔」の中の「剛」。



自分は今まで「引っ張り上げる」指導を得意としていた。
というか、それこそが子どもたちを成長させていくと信じていた。
しかし、1年生という学年をもたせていただいたことで、
それだけでは足りないことに気づいた。
引っ張り上げる視点。
押し上げる視点。
それをいかに融合させ、往復していくか?
今年はその大切さをひしひしと感じさせられる一年だ。