子どもの心に火をつけるために大切なこと

こどもたちの学びに火をつけるにはどうすればよいか?
そんなことを常に考えます。



様々な試みを続けていく中で、子どもたちの心に学びの火をつけるために大切なことが見えてきました。



1つ目。ふたをしないこと。



こどもたちはやりたいという思いにあふれています。
その思いにふたをすることなく、どんどん挑戦させていくことが大切です。


「習ったもの以外練習してはだめ」
「習っていないからまだやらなくていい」


これは自分の中ではあまり言わないセリフです。



「好きなだけやってきな。」
「うまい、へた、できている、できていないということより、やってみたいと思えることが何より大事。」


そんな言葉をかけていきます。
今のクラス。マスだけが書かれたプリントを大量に印刷して、教室に置いています。
子どもたちはうれしそうにそれをもっていきます。
まだ、「い」と「ち」と「ね」と「ん」しか習っていない子どもが、嬉しそうな顔をして朝やってきます。
「先生!やってきたよ!」
みると、習っていない字も、カタカナも。見ると英語まで(笑)
ほほえましい光景です。
「やってみたい。見せたい。」
この思いをもつことがすばらしいことだと後押しし続けること。
これこそが教師の役割でしょう。
少々字がきたなくてもいいのです。
「できたね。」「やる気があるね。」「そういう子は伸びるね。」
このような認める言葉をあびているからこそ、
「ここを直しなさい」と厳しく言われても、すっと心に入るのだと思うのです。

ふたをしないこと。それが一つ目です。




二つ目。こどもたちの学びを繋ぐこと。



子どもたちが嬉しそうに自主学習をやってきたら、それは最高の教材になります。
うちのクラスには実物投影機があります。
それで紹介をします。
個性あふれる自主学習をクラスに広げるのです。
こどもたちの自主学習はすばらしい所がたくさんあります。



すごい量をやってきた子。
字がていねいな子。
おもしろいことをやってきた子。
きのうより質があがっている子。



そのすばらしさを子どもたちに紹介することで、学びを繋ぐのです。
ぼくも、わたしもやってみたい、という思いにするのです。
子どもたちに「何が価値ある学びなのか?」を常に示し続けていく。
それによって子どもたちが自分でよりよい学びを選択していけるようになるのです。



以前、パナソニック研究財団の研究助成をいただいて、子どもの学びを繋ぐ研究を行いました。
それによってわかったこと。それは子どもたちが他の子の学びをじっと見ているということです。
子どもたちにとって、他の子の学びは自分を伸ばす最高の教材なのです。



ふたをしないこと。
こどもたちを繋ぐこと。

これを持続して行える教室。
それこそが「学び続ける教室」なのでしょう。
今年はどこまで学びを高めていくことができるか?
楽しみながら進み続けたいです。