最後の通信

5年生最後の学級通信
1年間様々な成長を見せてくれた子どもたちに感謝と激励の気持ちをこめて書きました。




<学級通信より>



5年生修了おめでとう。
福島から札幌へきて一番初めにみんなの担任になれたことを私は誇りに思っています。



4月を思い出します。
みんなの心はバラバラでした。無理もありません。クラスも変わり、担任も変わり、みんな不安な気持ちを抱えていたのですから。
教室で初めて担任としてみんなの前に立った時、そんな不安が伝わってきました。そこにいきなりの宿題。
「算数の予習」と「漢字練習」。びっくりしたでしょう。



でも私は伝えたかったのです。
「勉強って人に教えてもらうものではなく、自分で楽しみながらやるものだよ」
「何がわからないのかをきちんとわかることが勉強なんだよ」
「みんなで学ぶから楽しんだよ。みんなで学ぶからわかるんだよ。」…
今のみんなならこの言葉の意味、わかりますよね。



きのうの「きずなタイム」である人が学級通信第一号から問題を出してくれました。
「先生の好きな言葉は何ですか?」



私の大好きな言葉。それは
「人は学び続ける限り、崩れることはない」という言葉です。



つらく、苦しい状況が人を崩していくのではありません。
「もうだめだ。」「もういいや。」「どうせ自分なんか」という言葉が人を崩していくのです。



つらい時もあるでしょう。
苦しい時もあるでしょう。
そんな時にあなたは学び続けていくことができますか?
いつでも、どこでも、誰とでも学び続けていく強さが
ありますか?


「強い」って何?
そんなことをみんなで話し合ったこともありましたね。みんなは言いました。
強さとは「力の強さ」ではありません。強さとは「心の強さ」です。



学び続けていく「心の強さ」をもちつづけてください。この一年間、学び続けたみんなならきっとできるはずです。



人生は山あり谷あり。
きっと苦しくなる時もあるでしょう。
「学び続ける」ことをあきらめてしまいそうになるときもあるかもしれません。
もしもつらくなった時は以下の2つのことを振り返ってみてください。必ず自分に力が湧いてきます。




一つ目。「目的はありますか?」

「目標」ではなく「目的」です。
「目標」の「標」は「しるべ」と読みます。
「みちしるべ」と言われるように「標」はたくさんあります。
それに対して「目的」の「的」は「まと」と読みます。
あなたが向かうただ一つのゴールのことです。
「みちしるべ」のさらに奥にあるあなたの「まと」はどこなのでしょうか?
目的が胸に刻まれている人は決して負けません。


2つ目。「仲間はいますか?」

「巡り合えば知人となり
語り合えば友となり
 共に汗を流せば仲間となる」

仲間とは、楽しみ、苦しみを共に乗り越えた人のことです。
あなたが「目的」を胸に定めて、まっすぐに歩き出した時、必ずあなたの力になってくれる人がいます。その人こそが「仲間」にとして成長し合える人です。
その人を見逃してはいけませんよ。その人を大切にしてください。

苦しくなった時はこの2つを思い出してみてください。必ずあなたに力をくれるはずです。




「何かあったら言ってね。いつでも力になるからさ」
「困っているんだ。ちょっと力を貸して」

こんな言葉が常にクラス中にあふれている。
そんな学年を創りましょう。

最後に
あなたたちには力があります。誰がなんと言おうとも。私が保証します。自信をもってください。

2013.3.23
5年生修了の良き日に。