どれを取り入れる?

あれも大事。これも大事。この世の中にはあらゆるノウハウ。ハウトゥーがあふれています。でもどれをやればいいの?
そんなことに迷うことはありませんか?
今日はそれについて書きたいと思います。



必要なものを選び抜く力がつけば、世の中にあふれている「方法論」から「在り方」をあぶりだし、自分が取り入れるべきか、取り入れる必要はないかが見抜くことができるようになります。
「つけ加える」のは簡単なことです。しかし「そぎ落とす」のはなかなかできません。
その要素に目を向けることなく、やみくもに多くの「方法」に手を出すとどうなるか?



1つ例をあげますね。
オレンジジュース。トマトジュース。パイナップルジュース。りんごジュース。…
おいしいジュースはたくさんあります。しかし、どれもおいしいからと言ってすべてまぜてみたらどうなるでしょうか?もちろん微妙な味になりますよね。微妙どころかまずくなることもあるでしょう。
これは坂内さんがよく言われる「まずいミックスジュース」の例です。
よい実践は世の中にたくさんあります。しかし、それをただごちゃまぜに足していくだけでは、結局まずいミックスジュースができあがるだけです。素晴らしい実践を詰め込んだのにクラスを崩してしまうこともあるのです。



大切なのは「見極める力」です。子ども達を伸ばしていくためにどの方法を選び抜くか?この眼をしっかり自分の中に落としこんでいくことが大切です。
私も昔はこの力がなくて、手当たりしだいに方法をあさっていた時期がありました。そしてどれも中途半端。時数が足りずパーンとなることもしばしば。当然子ども達を伸ばしきることはできませんでした。
しかし、坂内さんと出会って、あれこれ話し合ううちに「見極める力」がついてきました。今ではどんな方法を見ても、その奥底に流れる「核」の部分を見つけ出すことができるようになりました。その上で、自分の中に取り入れるか?入れないか?を決められます。



それができるようになってきて気づいたこと。それは不思議なことに「どんな実践も核の部分では繋がっている」ということです。一見全然違うものに見えても、その教師の魂の部分では繋がっているのですよね。これについてはまた違う機会にくわしく書きたいと思います。



では、本題に戻ります。
「数多くあふれる方法から、自分が取り入れるものをどうやって選ぶの?」





答えは「継続できるか。否か。」です。






「えっ?そんなこと?」と思われた方もいるかもしれません。
「そんなの当たり前じゃん。」と言われる方もいるでしょう。
しかし、これの当たり前のことが出来ていない人って多いのです。

お聞きします。
今やっている実践。毎日。(毎時間でも)継続できる実践ですか?
気の向いた時だけではありません。毎日です。
そして、それを半年後、一年後も続けている自信はありますか?

「はじめは一生懸命やっていたけれど、そのうち継続できなくなって今では全くやっていない。」そういうものは取り入れるべきではないのです。

では、新たな方法に出会ったとき、どのように選び抜くか?
ステップごとに書きます。

ステップ1
自分が取り入れてみたい方法を書きます。

ステップ2
なぜそれをやりたいのか?を書きます。

ステップ3
それをどのように日常に落とし込むか?を考えます。
毎日、毎時間継続できるか?を自分に問います。

このようなことを続けていけば、自ずと直感で選び取るものに気づけるようになります。
「継続できること」
これってすごく大切なことです。
しかし、「継続できる方法」ってすごく地味なんです。
人の目を引くようなきらびやかさはない。でもそれをいかに輝かせていくか?それが教師の腕の見せ所です。

続けられる授業を目指す。そんな考えで「ごはん・みそしる授業」なんて考え方もあります。こちらの記事もあわせてどうぞ。↓

http://manabitudukeru.g.hatena.ne.jp/furu-t/20120909