お手伝いをするとおこづかいがもらえる。それって?

家庭科で「家庭の仕事を分担し、家族の力になる」単元がある。
自分で何を手伝うか決め、それを続ける。


「お手伝いをする」
そのようにただ宿題を出しても、子ども達にとってイベントで終わってしまう。


学ぶ時に大切なこと。
それは「宿題をしっかりやる」というゴールではなく、
「家族に喜んでもらえる」「この経験を通して自分自身の成長を実感できる」という一つ上のゴールを子ども達に刻むこと。



お手伝いをするとお金をもらえる。そういう家庭もあるようだ。
確かに経済の仕組みを学ばせるにはいいかもしれない。
しかし、この方法には矛盾がある。
子ども達にこれを語った。


手伝いをしたらおこづかいがもらえる。
力をかしてもらった者が、してくれた者にお金を支払う。
確かに経済のシステムはこうだろう。


しかし、おかしくはないか?
お駄賃システムは常に子ども達に向かってお金がながれていく。
子ども達から家の人へはお金は流れていかないのだ。
子ども達は家の人にたくさんの助けをいただいているはずなのに。
このシステムは本当の経済ではない。


子ども達は毎日家の人にたくさんのことをしてもらっている。
子ども達に問う。
「あなた達は多くのことをしてもらっている。してもらったら対価を支払うのが経済の仕組み。でもみんなはまだ子ども。支払うお金なんてない。お金の代わりに何を渡す?」


すると子ども達は気づき始める。
お金を払う代わりに自分ができることを。


手伝いを進んでやること。
感謝の気持ちを述べること。
夢に向かって突き進むこと。


そう。その通り。
お金の代わりになるものなんて実はたくさんあるのだ。


多くの子ども達はお手伝いを「してあげるもの」ととらえているだろう。
しかし、その認識は間違っている。
手伝いをすることなんて当たり前のことなのだ。


家の人への感謝のきもち。
その気持ちが芽生えた所がスタートラインなのだ。



ただやればいい。
そんな宿題にはしたくない。