子ども達に語ったこと

あと数ヶ月で中学校へと進む子ども達。
自分にできること。
それは考え方を徹底的に心に刻むこと。


「みんな。あと少しで卒業だね。このクラスともお別れ。それにしても、みんなはいいクラスを創りあげたね。」
「みんなの創りあげたクラスは『当たり前』の質が高いと思うよ。」
「まず自分達でやってみる。そしてうまくいかなかったら自分達で考える。そうやって解決する。」
「勉強面だって、生活面だって。ほとんど先生が口出ししなくても、自分達でやる感覚を掴み始めているよね。」
「でも、みんな考えてみて。これは『当たり前』のようで『当たり前』ではないんだよ。」
「このクラスはある意味特殊な空間。みんなが同じゴールをもって進んでいる。」
「だから何か起こっても、ツーカーで物事が解決する。みんなが創りだしたのはこういう素敵な空間。」



「みんなは4月から中学校に進むことになるね。いろいろな学校からいろいろな人が集まってくる。」
「さあ、4月にはこのクラスは存在しないよ。君達はまた0から全てを創っていくんだ。」
「今のこのクラスでどんなに生き生きと学んでいてもそれは意味がないよ。素晴らしい場所があれば学べるのは当たり前。」
「大事なのは『自立』。たとえ一人になったって、今みたいな空間を創り出していけるかどうかだよね。」



「みんな、中学校へ行ったら様々な人と出会います。その時に自分が繋がるべき友達ってしっかり見極められたら強いと思わない?」
「繋がるべき友達は簡単にわかるよ?なんだかわかる?」





「その通り。繋がるべき友達っていうのは、『ゴール』が高い友達だ。」
「『どうして勉強するの?』『君の志って?』って聞いてみればみんなの力ならすぐわかると思うよ。」
「『勉強?しらね〜よ。あんなのやったって無駄。それよりゲームしようぜ。』なんていう友達はゴールが無い友達。」
「『あそこの高校に入るためだよ!』なんていう友達はゴールが低い友達。」


「ゴールが高い友達っていうのはもっともっと先を見ているよね。」
「俺は将来これをやりたい!だからそのためにここへ進んでこうして…」
「そういうのがゴールが高い友達。」



「ええ〜。そんな人いるかな?って思ったでしょ?確かにその通りだね。そんな風に将来を語れる人ってなかなかいないかもしれないね。」
「じゃあ、周りにそんな人一人もいなかったらどうする?これも簡単な話だよ。」




「前、コンフォートゾーンの話をしたよね。コンフォーゾーンとは『当たり前の質』のこと。コンフォートゾーンが高いということは『当たり前の質』が高いってことだったよね。」
「誰もが『それは大変だよ』と言うようなことでも涼しい顔をしてやってしまう人。そういう人はめちゃくちゃコンフォートゾーンが高い人。」
「コンフォートゾーンは強い人に引っ張られていく。それが人間の本能。」


「もう答えはわかったでしょ?周りにそんな人一人もいなかったらどうする?」

「その通り。自分がゴールを高くもち続ければいい。そして、そのコンフォートゾーンに相手を引き込んでしまえばいい。」
「誰もがはじめはコンフォートゾーンが低いもの。それを引き上げるのは自分の在り方でしかない。」
「『あいつはコンフォートゾーンが低いから…』なんて心で切ってしまっては絶対だめだよ。人は皆変わる力をもってる。切ったらそこで終了。」
「むしろ、自分のコンフォートゾーンがその人を変えられないくらい低いだけなんだ。すべては己の在り方。」
「どんな人も変わる力を持っている。そう心から思うこと。それが『信じる』ってこと。」




「そして、そんな自分に歩み寄ってきた人。それが『繋がるべき人』だ!」
「そういう友達は強い。ゴールを共に見ることができる人が近くにいるのは本当に強い。」


「みんなのゴールはどこ?それが定まっていれば強い。」
「どこへ行こうとも、誰が回りにいようと、どんなトラブルが起きようと乗り越えていける。」
「そんな自分になれたら素敵だよね。先生はみんながそんな人になれると思っています。」
「卒業・進学。新たな旅立ちは不安もあるでしょう。でも、大丈夫。ゴールをしっかり見ていこう。そうすればどんな状況も怖くない。」

「だから本気で考えよう。自分のゴールを。」
「それが今から3ヶ月、君達がすべきこと。」
「最高の3ヶ月にしていこう。」