良いチームは一目でわかる!その見分け方って?

「学び合い」は「チーム」づくり。
クラスをいかに「チーム」に高めていけるか?
そこが重要となる。


「チーム」って何よ?
http://manabiai.g.hatena.ne.jp/furu-t/20111114


今、うちのクラスではサッカーの授業の真っ最中。
子ども達は4つの「チーム」を自分達で決めた。
それぞれの「チーム」はサッカーの得意な子が数名はいる。
チームリーダーも決まったようだ。


いざサッカーの授業開始。
チームリーダーはあれこれ指示を出す。
これを見て直感的に思った。


「これはだめだな…」


試合を止めてクラス全員を集める。
「ただボールを蹴っているだけだったら何の意味もない。体育の大切さは戦略をもつこと。自分達のチームの特徴をしっかり考えて、『俺達はこれで勝つ!』と全員が共有して試合に臨んでいるかが大切だよね。今の試合はそれが感じられなかったと思うな。修正しよう!作戦会議開始!」



子ども達は「チーム」ごとに固まり、ホワイトボードを囲み話し出す。
そっと会話に耳を傾ける。
チームリーダーの熱い話し声。
「ここ、こうやろうよ。」
「ここはこうしなきゃだめだよ。」
チームリーダーは懸命に語っている。班員はじっと聞いている。


普通に見ればこの話し合いは「いい話し合い」なのかもしれない。
でもまた直感的に感じた。



「この話し合いもだめだな・・・」


作戦会議が終わり、再度試合開始。
やはり動きが悪い。
「チーム」になりきれていない。


再度試合はストップ。
そして再度語る。


「さっきみんなのチームの話し合いを聞いていたんだけどさ。ちょっと違うって感じた。チームリーダーは一生懸命語っていたよね?でもそれって違うんじゃない?みんな。『良いチーム』の見分け方ってわかる?簡単なことだよ。パッと見てどの人がチームリーダーかわからないチームが『良いチーム』なんだ。チームメンバー誰もがあれこれ意見を言い合う。うまい下手なんて関係ない。みんな『チームで勝つ』って目的をもっている集団。それが本当の『チーム』だよね。さっきの話し合いはただの伝達。チームリーダーとチームメンバーが上下関係。それがすべて並列になった時、本当の『チーム』になるんじゃない?」



「チームリーダーは話し合いの時、1歩引いてごらん?するとチームの状況が見えてくるよ。チームリーダーが引いてもみんながガンガン話し合うのは良いチームになっている証拠。チームリーダーが話し合いから引いたとき、みんながだまりこくってしまうなら、それはチームとは言えないな。難しいことかもしれない。でもきっと君達はこれをできるようになれるはずだよ。もう一度話し合ってご覧。きっといい話し合いができるはずだ。」



再度作戦会議。
今度は双方向の話し合いになっている。
チームリーダーが自分の考え押し付けず、意見を紡ぎながら話し合いをつくっている。


その後の試合は劇的によくなった。
チーム全体が意志をもって動き出した感じ。



我々大人だって同じ。
チームリーダーをまかされたり、話し合いがうまくいかなかったりすると、どうしても慌てたり、あせったりしてしまう。
そして、しゃべりすぎる。押し付けてしまう。
集団をチームにするというのは難しい。
でもだからこそ出来るようになってほしい。



子ども達はまた忘れてしまうだろう。
何度も何度も語り続けなければ子ども達の心には刻めない。
この感覚を心に刻み卒業させる。
それが今の自分の目標の1つだ。