親・教師に望むこと

我々何を目指して子ども達を育てているのでしょうか?


それは子ども達を自立させることです。


そのためには どんなに壁にぶつかってもあきらめることなく、
学び続けられる人に育てていかなければなりません。


ではどのようにすれば学び続けられる
子ども達を育てることができるのでしょうか?
学び続ける子ども達を育てるためには、
子ども達の自己肯定感をあげていかなければなりません。


自己肯定感とは何か?
自分を肯定できる感情。つまり


「俺はできる!」「私はもっと伸びていける!」


という気持ちです。


子ども達との会話を通してそれを心に刻んでいく。
それが我々大人の役割です。
そのために我々は子ども達への接し方を学ぶ必要があります。



「これでは絶対にいい高校に入れない!できないんだからしっかり勉強しろ!!」


こんな言葉かけをしている人をよく見かけます。
しかし、この言葉かけの効果は薄い。
これで子どもが進んで勉強できるようにはなりません。
この言葉かけの間違えている所。
それはどこでしょうか?




間違い?「学ぶ目的」をつかみきれていない。


いい高校・いい大学に入るために学ぶわけではありません。
高校や大学なんていうのは所詮通過点に過ぎないのです。
大切なのはどういう目的でそこに行くのか?ということ。
そこに合格して生き生きと学ぶ自分を
子ども達にリアルに想像させていく必要があります。


この言葉かけでは子ども達自身がゴールを
「いい所に入ること」と錯覚してしまいます。
大切なのはそのもっと先にあります。


勉強しろ!といわれなければできないということは、
子ども達が学ぶ意味を十分に理解できていないのです。


「勉強をさせる」という目先のゴールから目を離し、
もっともっと先にあるゴールを見ましょう。
ゴールは子ども達自身がもっています。


口うるさく命令するのではなく、もっともっと子ども達と話をする時間を。
一日数分でもいいのです。
その積み重ねが彼らが学ぶ力の源になるのです。


親、教師が遠くのゴールを示せるようになった時、
子ども達はぐっと成長していきます。



?否定語で子どもの自己肯定感を下げている


「入れない」「できない」
この言葉によって知らず知らずのうちに子ども達の学ぶ意志は削がれていきます。
叱りながらも子ども達の自己肯定感上げていかねばいけません。
そのためには、無意識に子ども達の自己肯定感下げていないか
常に自分を振り返っていく必要があります。
否定的な言葉かけは子ども達にとって逆効果。
子ども達の自己肯定感は下がり、
「どうせ私なんて…」と思い込ませる原因をつくってしまいます。


子ども達に肯定的な声をかけましょう。
肯定的な言葉かけとは?


なぜできないの?△
できるはずなのにどうして?○


しっかりやらないとだめ。△
しっかりできるはずでしょ?○


終わるまでやらせないよ。×
終わったらやろう。○


また、自己肯定感をあげるために否定的な言葉をあえて使う場合もあります。
例えば、


それは君らしくない。
今の君は本当の君ではない。


など。
目標は自己肯定感を上げること。
この言葉かけは、はじめは違和感があるかもしれません。
しかし、洋服が自分の体に馴染むように、
何度も使っているうちに言葉があなたにぴったりフィットしてくるはずです。


かなりきつく叱られているはずなのに、強く励まされている感覚。
それを子ども達の心に毎日毎日刻んで行く必要があります。



?答えを与えない


三谷宏治氏は著書「お手伝い至上主義でいこう!」でこのように話をしています。
「決め方にはあれこれ口を出すが、決めたことには一切口を出さない」


これは簡単なようでなかなかできることではありません。
子ども達を本気で育てるという覚悟がないとできないことです。
しかし、我々は覚悟を決めなければなりません。


親、教師が子ども達を育てるゴール地点。
それは「子ども達の自立」です。
子ども達の前にレールを敷き、
考える力を削ぐことが本当に子ども達の自立に繋がるでしょうか?


子ども達が自らの足で歩み続けていく感覚をつかませるためには
自らが決断を下し、その決断に責任を取るということを続けるしかないのです。


子ども達を成長させていくために、様々なことを決断をさせていきましょう。
そしてなぜその決断がベストなのか
しっかり説明することを子ども達に強く求めましょう。
「なんとなく」などという甘い考えは即却下です。


決め方には口を出す。しかし、答えは自分で出させ、それには決して口を出さない。



?ドリームキラーにならない


我々は自分の経験から子ども達を見ようとします。
そして知らずしらずのうちに、自分の考えに子ども達を引き寄せようとするのです。


「そんなのは無理」
「それはできないよ」
「こっちの方がいいよ」


しかし、この時代、親の答えが正解とはかぎりません。
時代が変われば答えも変わっていくのです。


時に子ども達は親、教師が予想だにしない夢をもちます。
そんな時その夢をばっさり切ってしまったり、
大人の考えに誘導したりしてはいけません。
?で述べたように、こども達が自ら歩む気持ちをそいでしまうからです。
私達大人はさらりと言えばいいのです。


「その夢は素晴らしいね。君は力がある。だからどんな夢でも叶えられるよ。 」

自己肯定感をひたすらあげ続ける。
歩みを止めず、進み続けていくかぎり子供達は常にゴールを修正していきます。
自分で考えながら、よりよいゴールを見つけ出すはずです。
今完璧な答えを出させる(誘導する)ことが目的ではありません。
長期的な視点に立ち、じっくりと子どもと向き合っていく必要があるのです。



続きはまた後ほど