「選択」の中に生まれる成長

自分の意志で「選択」すること。これが成長するためには必要不可欠である。
何も考えず、のんべんだらりと生きていくか、自分の意志で一歩を踏み出していくか。
それによって広がる光景は変わっていく。

人は「選択」した数だけ成長していく。
最近そんなことを考えている。
自分がなぜ「書く」ということにこだわるのか?それは「書く」という行為はまさに「選択」の連続だから。

無限に広がる思考。「書き表す」ということはそれを一つにしぼるということだ。
どの言葉でこれを表現するのか?書き表す中で子どもたちは常に「選択」と向き合っていく。
うまく書けた、うまく書けなかったなどはさして問題ではないのだ。
大切なのは自分が言葉を「選択」したという事実。

授業。いつも子どもたちの作品を紹介してから授業を始めている。子どもたちは友達の書いた作品を見ることが大好きだ。自然に視線が集まり、真剣な表情で友達の作品を眺める。
友達がどんな言葉を選択し、自分の考えとしてまとめたのか?
自分の選択と友達の選択がどう違うのか?
じっと眺める。

人のした選択を眺め、その上でまた自分の選択をしていく。その積み重ねが子どもたちを成長させていく。数ある道の中から、何か一つを選択する。この数が多ければ多いほど、人は成長する。


「選択できる」ということは「自分が主人公になる」ということに似ている。
誰かに抑制されて、身動きもできずじっとしている状態を主人公とは言わない。
自分が学びの主人公になれる時間を増やしていく。それが今自分がしていること。

「選択しないという選択」
こういう言葉もあるだろう。
確かにそうだ。「選択しない」ということを「選択」したと考えることも可能だ。
人生には、自分で道を選択できない時もある。

大切なのは、どんな状況でもそれが自分の「選択」した道なんだ。と思えること。
どんなに思い描いていたものと違っていても、どんなに理不尽な状況でも、今それが目の前にあるのは自分が「選択」したということを認めること。

そして、その状況の中で学び続けていくことも、その状況から抜け出し、新たな世界を切り開くことも「選択できる」と理解すること。 成長に大切なのは「選択」。 どの状況であっても、自分が「選択した」と思える限り人は成長していく。

今日も自分は数多くの「選択」をするだろう。 子どもたちへの言葉かけ。 授業の進め方。 行う仕事の優先順位…。 今日も一日「選択」の中で成長していこうと思う。