再会 「知識」から「知恵」へ

札幌に来たのは3年前。
その年私は6年生担任だった。
卒業する彼らと共に札幌という新天地へ来た3年前。
その時の卒業生も高校受験を経て、いよいよ高校生へ。彼らが一歩一歩大人へと近づいていく姿を見ていて、うれしくなる。


昨日はその時の卒業生が札幌へやってきた。
青春18切符を握り、男二人旅。
自分が15歳の時にこんな行動力はなかった。
「後世畏るべし」というがまさにその通り。
久しぶりに再開した彼らはあの頃より一回りも二回りも頼もしく見えた。


「知識」は行動することで「知恵」へと変わる。
彼らと再会し、対話をしていて感じた言葉。
彼らは今まで学んできたことを今精一杯「知恵」へと変えようとしている。
自分の心の中に湧き上がる感覚をただただ信じて。


大切なことは学校では教えてはくれない。
その通りだ。
本当に大切なことは教わったことをもとに「行動」を重ねていくことでしか身に付かないのだから。
3年前、彼らに熱く熱く語っていたことを今度は彼らの行動を通して私が学んだ気がする。


頭で考えることも大切。
しかしそれは「知識」にしかならない。
それを「知恵」へと広げ・高め・深めていくためには、ただただ「行動」を重ねていくしかない。


彼らと共に過ごせた2年間を誇りに思う。
そして、彼らが築くであろうこれからの時代に希望を感じる。
自分にできることは、彼らと同じ方向を見て歩んでいける人間を育てていくこと。
そしてその中で私も一緒に学ばせてもらうこと。


次に会うのはいつになるのか?
その時まで私は私で「知識」から「知恵」への階段を上っていこう。
そんな決意をくれたすてきな再会だった。