子ども達からあふれる言葉

「今日の発見」という自主学習をしている子がいる。
その日に考えたこと。思ったこと。見つけ出したことなどを文章にしているのだ。
その発見の質が非常に深く、いつも楽しく読ませてもらっている。
今回の発見は「見える成長」について。



〈自主学習ノート 今日の発見より〉


成長することは大切だ。
だが成長を見極め、理解する事は難しい。
そこで「いい勉強」につなげるためには「見える成長」というものが必要になってくる。
「見える成長」の基本は数字だ。
自主勉強のページ数や冊数。
1枚800字の紙に15分でまとめる。
理科、社会のレポート。15分でどれだけまとめられるか。
身近な学びには数字がかくされている。
「見える成長」は自信を高める。
このような結果は「積み重ね」から生まれていく。
1ページ。1分。1字を甘くみてはいけない。
すべては1から生まれる。「1」があるから「2」にできる。
「0」からは何も生まれない。
だから「やっていない」と「少しでもやった」ではかなり違う。
勉強はまだまだ広い。知らない事もたくさんある。
だけど、「0」ではなく「1」をスタートラインにして走り続けていきたい。


引用終わり



自分が小学校5年生の時、はたしてこんな文章が書けただろうか?



この子は常に自分のゴールを見つめている。
そして、自分をいかに成長させていくか深く深く考えている。



「足りないな」「これではいけないな」
そう感じるたびに子ども達に常に本気で語り続けてきた。
教師が語り続ける言葉は心に刻まれていく。
少しずつ 少しずつ 目には見えない速さで。


語り続けてきたことが、子ども達自身の言葉であふれる。
その時こそが、子ども達の心にはっきりと価値観が刻まれた時なのだろう。
子ども達の成長が日に日にはっきりと目に見えてきた。
そして、その成長が繋がり始めている。
これからの彼らの成長が楽しみだ。
自分も負けてはいられない。