「学び続ける教員像」の確立を答申

今日は「子どもの姿を語る会」の事務局会議だった。
その中でS先生に嬉しいニュースをお聞きした。(3つほど嬉しいニュースがあった素敵な会でした。)


「教育人間塾」でいつもお世話になっている、村山紀昭さん(北海道教育大学名誉教授)が委員をされている中教審の「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について」の審議まとめに、自分が日頃常に目指している「学び続ける」という文言が数多く明記されているというのだ。


以下引用↓



教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について(審議のまとめ)

2.これからの教員に求められる資質能力

○ これからの社会で求められる人材像を踏まえた教育の展開、学校現場の諸課題への対応を図るためには、社会からの尊敬・信頼を受ける教員、思考力・判断力・表現力等を育成する実践的指導力を有する教員、困難な課題に同僚と協働し、地域と連携して対応する教員が必要である。
○ また、教職生活全体を通じて、実践的指導力等を高めるとともに、社会の急速な進展の中で、知識・技能の絶えざる刷新が必要であることから、教員が探究力を持ち、学び続ける存在であることが不可欠である(「学び続ける教員像」の確立)。

(中略)

3.取り組むべき課題
○ 今後、このような資質能力を有する、新たな学びを支える教員を養成するとともに、「学び続ける教員像」の確立が必要である。
○ 特に、教科や教職に関する高度な専門的知識や、新たな学びを展開できる実践的指導力を育成するためには、教科や教職についての基礎・基本を踏まえた理論と実践の往還による教員養成の高度化が必要である。
○ 他方、初任者が実践的指導力やコミュニケーション力、チームで対応する力など教員としての基礎的な力が十分に身に付いていないことなどが指摘されている。こうしたことから、教員養成段階において、教科指導、生徒指導、学級経営等の職務を的確に実践できる力を育成するなど何らかの対応が求められている。
○ さらに、教員は、教職生活全体を通じて、実践的指導力等を高めるとともに、社会の急速な進展の中で知識・技能が陳腐化しないよう絶えざる刷新が必要であり、「学び続ける教員像」を確立する必要がある。このような教員の姿は、子どもたちの模範ともなる。
○ 大学での養成と教育委員会による研修は分断されており、教員が大学卒業後も学びを継続する体制が不十分である。このため、教員が教職生活全体にわたって学びを継続する意欲を持ち続けるための仕組みを構築する必要がある。
○ 加えて、自らの実践を理論に基づき振り返ることは資質能力の向上に有効であるが、現職研修において大学と連携したこのような取組は十分でない。
○ また、教員採用選考において、養成段階における学習成果の活用など、大学との連携が不十分である。
○ 優れた教員の養成、研修や確保は、大学や学校の中だけで行うのではなく、学校支援に関わる関係者をはじめとする広く社会全体の力を結集して取り組んでいくことも必要である。
○ 以上のことを踏まえ、教育委員会と大学との連携・協働により、教職生活全体を通じて学び続ける教員を継続的に支援するための一体的な改革を行う必要がある。


引用終わり



http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo11/sonota/1321079.htm

http://eic.obunsha.co.jp/resource/viewpoint-pdf/20121002.pdf#search='中教審+教員+資質向上'



昨年から坂内(tontan)さんと常に共有してきた想い。
それは「常に学び続けられる子ども達を育てたい」ということ。
そのためにどのようにすればいいのか?2人で何度も試行錯誤してきた。


私達に出来るのは目の前の子ども達をいかに「学び続ける」大人へと成長させられるか?ということしかない。


同じ志を村山さんももってくださっている。
村山さんは教師達がどのようにすれば学び続けていけるのか?ということを本気で考えてくださっている。
同じ方向を見てくださっている方がいるのは本当にありがたいことだ。



「学び続ける教員像」は子ども達の模範となる。
そのとおりだと思う。教員が前向きに挑戦を続けていくことこそが何よりの教育なのだろう。


私は子ども達を、村山さん達は教師を。
両方が同時に「学び続ける」ことの価値観を共有できた時、この国の教育の在り方は大きく変わり始めるのだろう。



何かが少しずつ変わり始めている。
来たるべきその日に向けて、ゆっくり、じっくり磨いていこう。