[私はこう思う]「学び合い」崩壊させない〜成立モデルから持続モデルへ〜

目的とは「まと」。最終的にたどり着くべき場所です。
では我々「学び合い」を実践している教師のゴールはどこにあるのでしょうか?

 
「みんなができる」

 

「学び合い」の中で象徴的に使われる言葉。
しかし、「みんなができるようになる」ことが我々のゴールでしょうか? 
私は違うと思います。
「みんなができるようになる」ことは通過点にしか過ぎません。
みんなができるようになることを通じて次に何を目指すのか?
それを指し示す力。それが我々は教師にとって必要な力です。 

 
では「みんなができる」の奥にあるゴールをとはなんでしょうか?


それはもちろん
「みんなが学び続けられる」ということでしょう。

 

勉強が得意な子がストップをかけられずに学び続けられるか?
勉強が得意でない子もあきらめず、挑戦し続けられるか?  
今、この瞬間に自分がいなくなったとしても子ども達は学び続けられるか?
今、この瞬間にクラスが解散しても、子ども達は新たな人間関係を築いて学び続けていけるか?

 
我々教師が子ども達を育てるうえで見据えるべき最終地点は「子ども達の自立」なのです。

 

確かに「みんなができる」という言葉は非常に有効です。
しかし、この言葉に頼り過ぎるとクラスは次第に疲弊していきます。

「みんなができる」というゴールに連戦連勝はありません。
どんな戦いにも勝つことを求められた子ども達。 
疲れ果てた子ども達が取る手段。それはもちろん、
「ゴールの質を下げること」 です。
 

「みんなができる」というゴールが、「札をわかった所に動かす」「わかったふりをする」というゴールへと下がっていくのです。 
 そしてそれを教師が見抜けず、褒めた時、子どもの学びは崩れ始めます。
 
 
「みんなができる」
 
「学び合い」を始めるならば 
この言葉からいつか離れていくという覚悟が必要です。 
 

「学び合い」を成立させることがゴールなら「みんなができる」は有効です。 
導入時は「みんなができる」で良いと思います。

しかし持続させていくためにはこれではキツイ。
「学び続けられる」という持続モデルへと考え方を変えていけかねばなりません。


では「学び続ける子ども」を育てるためにはどうすればいいの?
そのために我々は様々な取り組みを行っています。

 
その根底にあるものは簡単です。 
「みんなが安心して学び続けられる」ということです。 
 その結果が少しずつ見え始めました。
順次アップしていきたいと思います。