[私はこう思う]立ち止まって考える

学級通信144号より


古T「ねぇ。みんな。無言清掃ってどう思う?」
2学期初日。美化活動が始まる前にこんなことを聞いてみた。


みんな
「話をしないのは大切だと思うけど…。でも相談をしないとあんまりいい掃除ができないよね。」
「無言っていうのは掃除に関係すること以外は無言ってことじゃない?」
「でも話をしていたら無言じゃないよね。」…。


そこでまた質問。
古T「ねえ。掃除をやる目的ってなんだろうね?」


みんな「気持ちよく過ごすため。」
「きれいにするため。」…。


古T「でもさ。汚い所の方が落ちつくっていう人はいない?みんな、自分の部屋はどう?」


数人が苦笑い。少し笑いがおきながら話は続く。
古T「ある本で読んだんだけど、人はそれぞれ自分が落ち着く空間っていうのをもっているんだって。コンフォートゾーンっていうらしいよ。そこから外れると落ち着かなくなってしまうんだって。人は知らず知らずのうちに、居心地のいい空間に自分を戻してしまう。例えばさ。みんな自分の財布に100万円入っていたらどんな気持ちになる?」



みんな「落ち着かなくなる。」「そわそわする。」



古T「そうだよね。だからみんなにとって100万円っていう金額をもっている自分は居心地のいい空間ではないってことだね。だからそわそわする。下手すると無駄遣いして手放してしまう人だっているかもね。汚い所の方が落ち着くって人はどんなにがんばってもきれいにすることができない。きれいな空間は落ち着かなくなる。だから掃除していてもゴミは見えないんだ。汚い所が落ち着くって人は自分の脳みそを変えていかなければだめだね。」
「でも反対にきれいな所が落ち着くって人は誰が何と言おうときれいにする。別に努力することなく、自然に。きれいにするとおちつくから。だから掃除に没頭できる。 みんなは何かに没頭している人っておしゃべりする??」


みんな「首を横に振る」


古T「だよね。夢中になっている時はおしゃべりすることなんて忘れちゃうよね。そうかんがえると『無言で掃除をするかどうか』そこが問題じゃなくて 『掃除をすることに没頭できているか』が大事なのかもね。きれいな空間を創り出したい、って思える脳みそかどうかってこと。」
「今から 美化活動だね。さぁ。知らず知らずのうちの無言になっている清掃を目指さないかい?掃除に没頭することが心地いいって思える人になりたいね。いい掃除にしよう。」



掃除をしっかりやる。あいさつを元気にする。言葉遣いを丁寧にする……。
日常にあふれている当たり前のことにふと立ち止まって考える。
そんな時間を2学期は大切にしたいものです。