あいさつ

「うちのクラスの子はあいさつが出来ない。」
そんな声を耳にする。
しかし、それは心が閉じている証拠。
「あいさつをしろ」と強く指導しても意味はない。
心が閉じているのだから力づくでこじ開けても必ず閉じる。


「あいさつ」は自分の心の状態を表すバロメーター。
心が開いているか、閉じているかを示す指針。


「元気にあいさつをしなさい」
そんな指導はしない。
それよりも大切なのはそれによって心がどのような状態なのかを感じる術を教えることなんだと思う。


やる気に満ち溢れている時は自然にあいさつが口から出る。
しかし、自分の殻に閉じこもっている時は積極的なあいさつはできないものだ。


「あいさつも出来ないなんてダメなやつだ。」
そんなことを感じる必要はない。
子どもたちに対してそんなことを言う必要もない。
大切なのは「それが閉じているということなんだよ」
としっかり伝えてあげること。


心が閉じているというのはどういう状態なのかに気づかせてあげること。
窓を開けなければ新鮮な空気は入り込んでこない。
それと同じで心も開かなければ、相手の良さも見えてこない。


常に笑顔で、楽しく過ごす。
心が開いている人の背中は周囲の空気をガラッと変えていく。


「あいさつをするように求める」のではない。
大切なのは 「あいさつをすることの価値に気付かせる」ことだ。


心は目には見えない。
しかし、「あいさつ」によってその状態を感じることができる。


あいさつを「する」か「しない」かではない。
あいさつの価値を「知っている」か「知らない」かなのだろう。


すてきなあいさつをする子に対して
「すばらしいあいさつだね。」
ではなく
「そのあいさつは心が開いている人にしかできないあいさつだよ。心を開ける人ってすてきだよね。」
と語る。


「あいさつ」の先にあるものに常に目を向けさせていきたい。