TVドラマのセリフ。か。

本日委員会活動の時間の後に六年生に言われた言葉。
ちなみに私は五年担任。


六年生「先生?先生って役者になりたいって思ったことありますか?」
私「ん?それはないなぁ。どうして?」
六年生「だって話すことがTVドラマのセリフっぽいから…。」


一瞬頭の中が「?」だらけになった。
しかしすぐその言葉のわけがわかった。
委員会活動中、なかなか発言しようとしない六年生に私が語った言葉のことだ。
私が語ったこと、それは


「すべて主役は自分自身だ」ということ。
「すべての活動を面白くしていくのは自分自身だ」ということ。
「最上級生が楽しまなくてどうする?」ということ。


そんな言葉は自分の中では当たり前の言葉だった。
しかしその男の子にとってはTVの中でしか聞けない耳慣れないセリフだったのだろう。


このやりとりを通じて考えたこと。


それは自分にとっての当たり前は
他の人にとって決して当たり前ではないということ。


自分が何気なく発した言葉にも魂がこもっている。
これは嬉しいことでもあり、恐ろしいことでもある。
自分は無意識の状態でもぶれない言葉を発し続けられるだろうか?
そんなことをふと考えた。



それと同時に自分が語った言葉が
彼らにとってTVの向こうにしか存在しない言葉だったことを悲しく思う。
「自分が人生を創る」という感覚もなく、彼らはどこへ行こうというのだ。


表面ではなく、奥底を語る教師。
それはTVの奥にしかいないのか?
子ども達がそのように感じているのなら教育は変わらねばならない。
学校は小さな社会のはずだ。